Monthly Archives: 1月 2024

PERFECT DAYS

映画「PERFECT DAYS」鑑賞。

ヴィム・ヴェンダース作品といえば「PARIS、TEXAS」 パリテキも好きな映画でしたが、ある日の工場で聴いたFM cocolo 「ciao!765」の映画短評を聴いたことがトドメとなり映画館へ向かったのでした。

滋賀県に居を移してから、近いといえどやはり京都の華やかな様子は、sns等で見るにつけ、羨んだり切なく感じたりするものでした。しかし、劇中の平山の暮らしや仕事ぶりは、自分のそんな性格がちっぽけだなと思わせてくれるほど、「自分」というものがしっかりと根をおろしていました。

他がどうであれ、自分のやるべき事、守るべき者、好きな事を自信持って行うことの尊さや、多くを持たない、求めない、足るを知る清々しさがその暮らしには満ちてるようで、今の自分にストンと気持ちよく届いたのでした。

とりわけ目移りしやすい性格の自分は、どうも物が増えやすく、捨てられないジレンマを抱えてて、ここら辺も少しずつ直していかないと。とか、自分が進むべき方向、やるべき事を惑わされずに着々と準備していかないと。なんて事を改めて気づかせてくれたヴィム・ベンダースと平山さんに感謝申し上げる次第です。

 

 

common salon Hadatoco 什器制作

昨年7月初旬にLINEのofficialアカウントからご相談メッセージをいただき、打ち合わせがスタートしました。

それまで12年間営業されていた市街地から、少し離れた郊外の広い場所に新築移転オープンをされるとのこと。
お客さんはもちろん、スタッフさんも慣れ親しんだ場所から離れての移転は、相当な決断だったかと思いますが、現地調査で訪れた際に、そのロケーションを見て納得しました。

豊川水系の朝倉川がすぐ真下に流れ、せせらぎがなんとも心地よく涼やか(ちょうど訪れたのは夏真っ盛り)。
広い敷地には店舗建物と起伏も楽しげな庭、それと広い駐車スペース。
工事真っ只中でありながら、店主やスタッフさん、設計士さんたちのこだわりが感じられ、既に雰囲気の良さが伝わってきます。
その日の私は、写真や図面だけでは捉えきれない、場の空気や目線などとともに制作家具の配置場所を採寸してイメージを持ち帰りました。

いよいよ制作に入りますが、今回店主さんからは、再生可能なアルミ素材や、天然の石材をカウンタートップに採用するなどのご要望をいただいています。
そのような初めての試みの場合、作りながらデザインの詳細を詰めていきます。つまり、じっくり時間をかけて制作するということです。
その他にも、お店にこられているお客様の層に応じた装飾を施した、少しグラマラスなデザインでとのリクエストもあり、今まで開ける事が少なかった引き出しを広げながらの制作でもありました。

今回のご注文内容は、受付カウンター、キッチン、壁面飾り棚、手洗いシンクカウンター二台、ヘアメイクセット面(両面使い)三台の計8点。

・受付カウンターの天板には、天然のスレートとその縁にはアルミ枠を落とし込み、四方は無垢のラワン材に飾り麺を装飾した仕様で制作。
・キッチンは、メンテナンスのしやすい、シンク一体型のステンレスカウンターに、2口コンロ、内部は冷蔵庫冷凍庫を収納できる仕様で制作。
・壁面飾り棚は、積層合板で柱を構成し、開放感あるオープンかつシンプルな棚として制作。
・手洗いシンクカウンターは、カウンタートップ3mmアルミ材貼りにオーバーシンクと混合水栓、内部はシャンプーボトル格納ワゴンとタオル用棚という仕様。
・ヘアメイクセット面は、裏表同じ仕様で、大きなミラーと、お客さん用のカウンターテーブル、サイドにはドライヤーの棚と掃除用具入れの仕様。

メイン材料はラワン積層合板、仕上げは小口積層現し、オイル塗装仕上げとなっています。
10月25日のオープンに合わせ、10月初旬に取り付け、納品となりました。

その後はinstagramでお知らせされるオープニングイベントや朝ヨガなど、様々なイベントの様子を垣間見させていただき、明るく楽しい雰囲気の中に、馴染んでいく家具たちを楽しみに見させてもらっています。

あらためてオーナーの羽田さま、HDLの原さま、今回は貴重な機会をいただきましてありがとうございました。